竹久夢二は明治17年、岡山県に生まれ18歳で上京。大正から昭和にかけて独特な「夢二式美人画」を描き詩人としても多くを魅了しました。
石川県金沢市湯涌温泉にある美術館・金沢湯涌夢二館の公式サイトには「夢二と金沢、そしてこの湯涌との縁にもとづいて、彼の業績を顕彰するため、平成12年4月に建てられました」とあります。
竹久夢二と金沢の縁
石川県金沢市を「もう一つの故郷」と呼ぶ小説家の五木寛之氏(福岡県出身)はエッセイ集『五木寛之の金沢さんぽ』(2015年3月初版)で竹久夢二について記しています。
竹久夢二と金沢、というのも、なんとなく不思議な縁がある。最初の女性であった妻、岸(きし)たまきは、金沢の人だった。そして、生涯の恋人だった彦乃(ひこの)とは、金沢郊外の湯涌温泉で短い幸せな日々を送った。その縁から、現在、金沢湯涌夢二館がつくられたのだ。また、お葉(よう)という女性も、金沢を訪れていて、夢二をめぐる三人の女性が、それぞれ金沢に縁があったというのは、できすぎた話のようだが事実である。(2008年4月)
『五木寛之の金沢さんぽ』(講談社 2015年3月初版)
そんなストーリーを持つ湯涌温泉が平成になってアニメの舞台になるのだからロマンティックですよね。
湯涌温泉と花咲くいろはとぼんぼり祭り
テレビアニメ『花咲くいろは』(2011年4月~9月)は湯涌温泉をモチーフにした作品で、家庭の事情により祖母が経営する温泉旅館で働くことになった高校生・松前緒花(伊藤かな恵)が同じ高校に通う鶴来民子(小見川千明)、押水菜子(豊崎愛生)と奮闘する姿を描いたもの。
2011年にはアニメーション賞『文化庁メディア芸術祭アニメーション部門』で第15回「審査委員会推薦作品」に選ばれており、2013年3月に『劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME』が公開されました。
湯涌温泉は1300年の歴史がある加賀藩の藩主たちも通ったという由緒ある温泉ですが、なんと『花咲くいろは』に出てくる「ぼんぼり祭り」を実際に取り入れて地元主体の祭りを2011年から開催しているのです。2022年は第10回湯涌ぼんぼり祭りが10月22日に開催決定しました。
イベント情報
イベント名 | 第10回湯涌ぼんぼり祭り |
会場 | 石川県金沢市湯涌町イ 湯涌温泉街 |
開催日 | 2022年10月22日(土) |
問い合わせ先 | 湯涌温泉観光協会 電話番号 076-235-1040 |
公式WEBサイト | 湯涌温泉観光協会 https://yuwaku.gr.jp/ |
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